飛ばないピーターパン
2016/04/01
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前回の続きです。
- 演出が地味
お金がかかっているのか?は分かりませんが、舞台セットも衣装もそれほど豪華な印象は受けません。
ピーターパンだからフライングを期待している人もいるかもしれませんが、実はフライングシーンはありません。
(これにがっかりする人はいそうだなぁ)
けれどこれは明らかに意図的な演出。
何のために?
それは2幕後半にデイヴィス家ベッドルームでのピーターパンの上演シーンがあるから。
このシーンはこの舞台のクライマックス、そこで大掛かりな演出を使わないがために他の場面でもそれを上回るような派手な演出は使わない(使えない)。
1幕最後のStrongerが唯一の例外でしょうか、あれは1幕のラストということである程度盛り上げざるをえないのでしょう。
それでも装置的な豪華さは、さほどありませんよね。
フライングシーンは無いというか、吊るさないのです。
正確に言えば吊るすシーンはありますが、劇場での上演ではフライングシーンは吊り下げてるんだなということを示唆するに留めています。
代わりにBelieveを見ると分かるように人間が担ぐ手法を使っています。
この演出は途中何度も出てきますが、吊るさないのはデイヴィス家での上演シーンで吊るさないからです。
ベッドルームでの上演シーンで吊るす演出はあり得るとは思いますが、設定上のリアリティを尊重した結果としてあのような人が担ぐ形でフライングを表現したのでしょう。
吊るさなかったことは、素晴らしい決断であり演出であると考えます。