夢を見ることを忘れた大人たち
2016/04/06
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大掛かりな舞台装置を使った演出がない代わりに充実しているのが、豊富なアンサンブルナンバー!
動画でよくみる”Believe” や “Stronger” 以外にも、たくさんのアンサンブルナンバーが存在します。
なかでも大好きなのが”We Own the Night” シルヴィアと4人の子供達、デュ・モーリエ夫人がバリ家のディナーに招待されテーブルを囲むシーンです。
(映画にもありましたね)
今のところ動画がありませんが、ここは本当に楽しいシーンです。
WE進出時にはちゃんとした動画になることを祈ります。(オリヴィエ賞のパフォとかさー)
ここは社交の場としてのディナーに嫌気が差したジェームスが空想の世界に逃避していると、そこに同じく空想していたピーターがあらわれて…という場面。
2人は母親のシルヴィアと兄弟3人を空想の世界に呼び込んで大騒ぎするのですが、ジェームスの奥さんやプロデューサーのチャーリーにデュ・モーリエ夫人は空想の世界に入ることが許されません。
空想することを忘れてしまった大人たちだから。
何故か屋敷の使用人は一緒に大騒ぎです。
物語の世界では使用人は大抵子供達の友達ですからね。
(アンサンブルナンバーで人数が必要だからという現実的な理由もあるのでしょうがw)
曲は空想の中での出来事だったはずが、現実世界にも少しの痕跡を残して終わります。
(話のオチ、笑うシーンです)
映画と違って舞台的な演出ですね。
デュ・モーリエ夫人は物語を通して大きく立ち位置が変わっていく重要な存在です。
“We Own the Night”では夢を見ることを忘れた大人として描かれていた彼女が、クライマックスの”Neverland”(Repries) の
“If you believe, clap your hands!” の部分では真っ先に拍手するんです!
…するはずなのですが、3回とも観客席の拍手のほうが先でしたw
そこは彼女のセリフ “I believe! Come along, children!” を待ってあげようよと言いたいw
デュ・モーリエ夫人は最終的には娘のシルヴィアと孫達を理解し、ジェームスのことも認めます。
その結果、”Finale” のラストの部分でジェームスと4人の子供達だけでなく彼女も夢を見る力を取り戻したことが示されるの!!!
見た目は地味な演出だけど、これがまた泣けました。
新しい家族が素晴らしいものになるであろうことを暗示しているわけです。
自分の記憶に絶対の自信があるわけじゃないんですが、おそらくそれはプレビュー初日時点では存在しなかった演出なのです。
写真は今回見たデュ・モーリエ夫人役のKRISTY CATES(アンダーなのかリプレイスメントなのか調べてもよく分からなかった)