Back to the Future
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超有名映画原作のBack to the Future
原作映画は大好きだけどプロジェクションマッピングと大掛かりな舞台装置に頼る演出になりそうで、ミュージカルとしては好みのタイプじゃなさそうだな…と思っていたが、色々な意味で予想とは違う内容だった。
当然タイムマシンであるデロリアンのシーンが一番の見せ場で、そこはもろにプロジェクションマッピングとギミック満載のデロリアンのアクションシーンで歌もないのだが、全体としてはアンサンブルナンバーも多く、ミュージカルとして見どころも多かった。だけどそれがうまくまとまっているかといえばそうでもなく、全体としては大味な印象。特に1幕の前半は少しだれているよう感じた。
とはいえ元の映画のストーリーがよくできているのと、映画の名シーンが次々出てくるのでBttFが好きな人は大いに楽しめる。特に主人公マーティの父親ジョージ役のHugh Colesは独特な体の動きが映画版の完コピといえる上手さでに目に留まった。調べてみるとジョージとドクだけがWEに引き続いてBW版に出演しているようだ。ドクを演ずるRoger Bartも役にハマっていて、この2人がキーパーソンなんだろう。マーティは前述の2人に比べると存在感が薄かったように思う。(流石に映画版のマイケル・J・フォックスには敵わないというかとか)映画のミュージカル化作品は多かれ少なかれ有名シーンの再現に力を注いでいるが、BttFは特にその傾向が強くて最近多いファン向けのパロディ作品のようにも思える。
終盤、BttFといえばこの曲の”The Power of Love”や”Back in Time”も当然歌われるが、ここはジュークボックスミュージカルの本編後にあるライブシーンのような演出で、更に2曲の間に装置的に一番の大技であるデロリアンの飛翔シーンがあり、最終的には力で押し切られて満足感は高いという感じw
全体としては、古典的ミュージカル風の群舞ナンバー+最新テクノロジーによるプロジェクションマッピング&派手な舞台装置+ジュークボック系でお約束のライブナンバーとある意味現代ミュージカルの集大成のような作りになっているのが面白いが、練り込みが足りないのか冷静に振り返ると大雑把な印象も拭えない。
満足度は高くとも1回見れば十分ではあるが、何しろ映画の知名度や人気がハンパじゃないので世界中から集まる観光客が一度見ればそれなりに続くのかもしれない。ネット上では前日でもかなりの空席があり、ロトには一発当選で、TKTS半額なのは閑散期の秋とはいえ気になるが…(最終的には埋まってた)
- 映画を見ていなくても話は分かると思うが、見てから行ったほうがいいと思う。昔見た人も見直しておくのが良さそう。話は覚えていても細かいところは忘れているだろうし。30年ぶりぐらいに見直したけど見ておいてよかったし、映画の凄さも再認識した。
- ドクの死因が放射線被爆に変更されており、当初車で武装集団が突っ込んできて銃で撃たれる原作シーンは舞台で再現してもつまらないからかと思ったが、多分リビアのテロリストがプルトニウムを横流しして…というような描写は現在は不味いんだろうな。
- 過去に戻ったデロリアンが納屋に突っ込んだ場面に「かかし」が出てきてドクが脳みそがないというのがオズの魔法使いの引用っぽい。他にも1,2個ミュージカル引用があったはずだが既に思い出せず…
- ラスト、飛翔するデロリアンに乗り込むのがマーティとドクの2人だけでジェニファーが入っていないのは車のサイズや重量の都合かもしれないが、2人の友情を象徴する良い改変だと思う。
- 音響卓もBttF仕様に飾り付けられていた
- 終演後劇場前に、BttFマニア(にちがいないw)が改造デロリアン?を止めて写真撮影に応じていた。(大人気だった)運転席に乗っているのは観光客で車の隣に立っているのが、ドクのコスプレなのか地なのか判断に苦しむオーナーらしき人