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The Notebook | ミュージ"かる"の部屋
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The Notebook

      2024/06/04


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2024.5.21 19:00 Schoenfeld Theatre

日本では「君に読む物語」の邦題で公開された映画のミュージカル化だと思っていたが、WIKIによると原作小説からのミュージカル化らしい。そのせいか映画版とは大筋は同じであるものの細部に違いがある。

映画との最大の違いはノアとアリーの過去話が時系列順には進行せず断片的なシーンが現代の場面も含めバラバラに並んでいること。更に2人の最初の出会いから別れまでの青春期と再会後の青年期と現代に3組の役者を用意し、異なる時間軸の2人が同時に登場し錯綜しながら物語は進行していく。それぞれの時代の2人が別の時間軸の2人を見守るような見せ方は小説では難しそうなので、おそらくは舞台版で付け加えられた演出だとは思うが…いずれ原作小説を読んで確認したい。この演出で2人の関係がどのように進行していくのかが映画よりは分かりにくいので人によっては映画で予習をしておいたほうがよいかもしれない。(個人的には飛行機の中で駆け込み予習をしておいてよかったと思うw)

映画もラストシーンでは号泣したが、舞台版は先程述べた時間軸の仕掛けもあってか序盤から結構泣ける。先の展開を知っているからというのもあるかもしれないが、周囲からも鼻をすする音が複数聞こえてきたのでやはり意図的に泣かせにきているのだと思う。ラスト付近では声を殺しきれない音も聞こえてきたぐらい。とはいえ頻繁に笑いも取りに来るので終始湿っぽい展開というわけでもなく、このあたり絶妙なさじ加減だと感じた。

他にも舞台上に水が張ってあったり雨を降らせたりと手間のかかる仕掛けを用意していて、見ていて飽きさせないようになっている。このあたり甘すぎる(そしてツッコミどころが多すぎる)ラブストーリーに胸焼けしないようにという意図もありそう。内容的に女性につれてこられたあまり興味がない男性客も多くなるのは想定内のはずw 雨が降るシーンは映画にもあるが必ずしもリアルに降らせなくてもよいわけだし。

個人的には楽曲が良かった。美しい旋律とハーモニーは物語をドラマティックに盛り上げているし、生のハープが随所に使われているのも本当に美しい。ラストシーンでは舞台2Fセット後方に位置するオーケストラの前の壁が上がることで観客にも見えるようになる。よくある演出ではあるがハープが中央前方に位置しているのでインパクトもあるんじゃないかな。音的にも使用頻度的にもハープは絶対生だと中盤で確信してたけどねw

かなり練りこまれいてうまく機能している秀作だと感じたが評価は必ずしも高くないらしい。実際トニー賞のノミネートは現代のノアとアリー2人の主演男女優と脚本の3部門のみ。受賞はともかく演出、楽曲、オーケストレーションあたりはノミネートされてもよいと思うのだが。楽曲が弱いという意見も見かけ、これについては確かにお持ち帰りソングはないかもしれないが、物語込みで体験する分にはとても優秀だと感じる。まあ今回実質これが最初の作品なので、他にすごいのがまだまだ控えているのかもしれないけど。

一つ疑問なのが3組のノアとアリーの役者の人種。現代の2人はノアが黒人でアリーが白人なのだが、青春期と青年期では逆になっている。(青春期のアリーは黒人ではない有色人種かも)映画では両方白人であるが、今舞台化するならオールホワイトにはしないというのは理解できる。メインカップル以外のキャストも人種は分散されていたしカラーブラインドキャスティングなのは分かるのだが、現代の2人と過去の2人の人種を入れ替えている理由がいまいちわからない。最初は年老いたノアがアリーに語る物語が自分達2人の物語であるということを観客に悟らせないためかとも考えたが、そもそも原作しかも映画版も存在する物語だしノアが語る話は2人のストーリーであるということは一幕の前半ぐらいで明確に語られる。だったらわざわざ人種を過去と現在でクロスさせる必要はないのではないか?と思うのだが…ここは他の方の考察を聞きたいところであるw

  • 開場後、客席に入るとスピーカーから時計のチクタク音が流れている。スピーカー近くでないと気付かいないのでは?と思ったが、客電が落ちる前にキャストの入場が始まり録音録画はするなよのアナウンス中もチクタク音は鳴っているので最終的には客席全員に分かるようになっている。
  • 宿に帰る途中、久々に日本人観客を見かけた。タイミング的にThe Notebookを見ておられたと思われる。会話はあまり聞き取れなかったが、日本人受けするんだろうなと思った。
  • そういう意味でも日本版がありそうな気がするが、レプリカであってもなくてもオケにはぜひ生のハープを入れてほしい。この楽曲でハープがシンセ代用だとがっかり過ぎるので。雨降らせるのは諦めてもそこは死守してほしい。

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