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The WIZ | ミュージ"かる"の部屋
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The WIZ

   


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2024.5.26 19:30 Marquis Theatre

オズの魔法使いをミュージカル化したThe WIZ、ジュディー・ガーランド主演の映画版とは楽曲も違う全くの別作品。オールブラックでの上演を前提として制作されており、楽曲もブラック・ミュージック調である。製作スタッフもオールブラックかと思ったが、軽く調べてみると脚本家は白人のようなので完全にオールブラック体制という訳では無いようだ。

ダイアナ・ロスとマイケル・ジャクソン出演の映画版を見て楽曲が好きになったので今回の再演を見るのを楽しみにしていた。初演の1975年にはトニー賞8部門ノミネートで7部門は受賞もしているので、なんとなく名作なんだろうと考えていたのだが、実際に見た感想としてはごく普通のファミリーミュージカルだった。全体的にコメディ進行で頻繁に笑いを取りに来るしかなりゆるい雰囲気で(それを反映しているのか客席民度も低かった)、映画版とは全く違う印象なのにはビックリ。2012年に見た亜門演出の日本版が、オケはカラオケ、プロジェクションマッピングに頼りきりのスカスカな舞台セット、変なギャグも入れられて…という具合で散々な印象で手抜きにもほどがあるとがっかりしたのだが、実はもともとそういう作品だったのかもしれない。オケこそ生演奏だったが映像だよりでチープな舞台セットというのは今回の再演版も同じだったからだ。流石に日本版よりは予算分だけクオリティは高かった。

ただ今回のBW再演は2023年から続いているツアー公演のカンパニーをそのままBWに入れているので、それも仕方がないのかもしれない。BW公演としては舞台セットも控えめでバックも美術はほぼ映像に頼っているのもツアー版だと考えれば理解はできる。当然チープな印象は拭えないし、BW上演としてコレはどうなのよ?という不満はあるが、主要キャストは皆歌ウマでキレキレな群舞もたくさんあるので満足感はある。仮にこのツアーを来日公演で見たのであればかなり印象は違ったと思うよ。
初演版キャストアルバムと比べると楽曲のアレンジも結構違ったので、機会があればオリジナルに近いバージョンも見てみたい。(がなさそう)

  • 内容を反映しているといえばいいのか、客席も緩かった。隣の女性が小さなタンバリンを持っていて序曲からずっと鳴らしているのだが、このタンバリンはグッズとして販売されているものなのできっと正しい楽しみ方なのであろう。なのにバラードや台詞のシーンではスマホをいじっていたりと楽しんでんだか退屈なのか…
  • 出演者がオールブラックということで客席の黒人比率にも期待していたが、他の作品よりは高めかな…という程度だった。まあ以前見たColor Purpleでも対して変わらなかったのでこんなものなのだろう。なんだかんだいってもミュージカルは白人の文化であることを再認識。
  • How to Dance in Ohioが完全なコンサートでがっかりしたが、逆にWIZはあまりのゆるさにある意味物語をすっ飛ばしたコンサート形式でも存分に楽しめるかもしれないと思ったりした。
  • 最終日かつマチソワ間が短い日曜で結構ウトウトしてしまったのだが、そんなに悔いはないですw

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