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Water for Elepahnts | ミュージ"かる"の部屋
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Water for Elepahnts

   


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2024.5.25 14:00 Jacobs Theatre

2006年の同名原作小説からのミュージカル化。2011年に映画化もされており予習として見ていった。個人的にはとても良かった。

サーカスを舞台とする物語とあって、当然ウリはサーカスシーンだが劇中でのサーカス本番以外の場面でもアクロバティックなパフォーマンスがふんだんに盛り込まれている。サーカス系パフォーマーは6人しかいないのだが、アンサンブルのダンサー達ともうまく融合していてとても見ごたえがある。サーカス的なパフォーマンスと群舞の両方が見られるのだ。この辺り2013年リバイバル版Pippinを思い出させる。

サーカスにいる動物が様々な表現で登場するのも見どころのひとつ。最初に登場するのが腕に長めの体毛をまとっただけの女性だが、セットのパイプ間を腕力で移動することでオラウータン(猿かもw)だと分かる。ライオンは割と普通のパペットだったが、序盤の重要なエピソードである馬のシーンではヒロインのマリーナが寄り添う馬は頭部のみのパペットで、馬の感情的な部分は頭部と一緒に登場したパフォーマーがアクロバットで表現する。ここは前半の見せ場の一つで楽曲と相まってとても美しいシーンだった。

その後メインである象の登場へと物語は移るのだが、この象の表現が何種類もあって最終的なパペットはなかなか登場しない。小さいなぬいぐるみに始まり、手前に貼った布地に影絵を写し、サーカスパフォーマーが2人組で肩の上に立つパフォーマーが両手に耳を持ち片足を上げて動かすことで象の鼻を表現する。(この描写がとても印象的だった)
そしてサーカス団に象が連れてこられる場面、足だけを持った4人のアンサンブルが一歩ずつ順に現れたあと、満を持して黒子が操る完全体の象が登場するのだ。しかしこの象のパペットは普通というか少し貧相に見えて拍子抜けした。目も虚ろな感じだったし。だがネットで「その痩せこけた姿がこれまでの虐待を思わせる」という感想を見かけ、そういえばそういう設定ではあるのであの物足りなさは意図的な造形だったのかもしれない。見直して確認したいが、やはりウリであるからか現時点ではトレーラーや写真に象は一切登場しない。象を操るのは黒子的パフォーマーだが、鼻を担当する女性だけは兼役のサーカス団員の衣装のままで彼女の表情で象の喜怒哀楽を表現する。(AvenueQ的とでもいうか)場面によっては本体なしで鼻を持った彼女だけが舞台上にいることで、そこに象がいるという見立てになっている事もあって面白い。

この動物表現以外でも舞台セットなどは見立てに頼るものが多く、サーカス列車もリアリティのあるセットは一切なく、工事現場にあるようなパイプ組のセットに乗っている演者が常にゆらゆら揺れていたり、時には一斉に一方向に大きく傾くというアクションでブレーキなどを表現し、列車上のシーンであることを理解させる演出になっている。個人的に、プロジェクションマッピング等によるリアルな映像よりもこういった見立てで観客の頭の中に風景を投影していく手法の方が生の舞台にはふさわしいと思っているので、演出は全体的に好印象だ。

劇場見たときは楽曲もかなり魅力があると感じたが、キャストアルバムで聞くと少し物足りない気もする。楽曲単体での魅力には少し欠けるということか。実際楽曲部門ではトニー賞にはノミネートされていない。今回見たの新作の中ではイチオシ(僅差でNotebook)なので、1年は続いてほしいところだが…

  • The PromのIsabelle McCalla、DLL(測れでみたわけではないが)やEscape to MargaritavilleやParadeのPaul Alexander Nolan、Ernest Shackleton Loves MeのWade McCollumが出演していた!
  • 年老いた主人公が過去を回想する形式で物語が進む。ここはNotebookとも被るが、メインカップルともに現在と過去で演者を分けているNotebookに対して、W4Eは現在の主人公が過去の回想に入ると過去の自分は別キャストが現れるが、ヒロインのマレーナと彼女の夫である団長オーガストの2人は現在パートで回想話の聞き手である役者の二役であるという違いが面白い。この2人は現在で故人であることにもよるのだろう。
  • 全員が同じタイミングで一方向に傾くアクションで急な揺れを表現するという手法は、大昔のSF特撮(最初のスタートレックとか)でみると時代を感じてちょっと見てられないと感じるのだが、舞台だとこういうのがいいんだよねーとワクワクしてしまうのは何なんだろうなw
  • 象のロージーの調教シーンの曲で、曲名であるポーランド語のzostań (=stay) を連呼するのだが、これが日本語の「ぞうさん」に聞こえて仕方がないw いやマジでロージーに「ぞうさん」と呼びかけているように見えるのよ。マジで驚いた。そしてこの曲にはトロンボーン使われているのも楽しい。象といえばトロンボーンだよねw
  • もう一度見たいんだけど枠的にもロングランの可能性的にも難しそうなので来日してほしいが、それもまた難しいか

 - Musical