サットン・フォスター

      2016/08/03

最初に彼女を知ったのは2011年トニー賞での”Anything Goes”
2014年Violetで見た彼女は本当に素晴らしく、あの感動をもう一度!
というわけで、サットン・フォスターの来日コンサートを見てきました。
編成はピアノ、ギター、ウッドベースと超シンプル。
トークも最小限で約80分間、アンコールもなくちょっと拍子抜け。
とはいっても20曲以上はありましたけどね。

期待していたものとは違ったけれども素晴らしい歌声でした。
流石にオケがいるとは思っていませんでしたが、ミュージカルの曲をメインにやるわけだし、もう少し大きな編成でバックコーラスもいて…という普通のコンサート的なものを想像していたわけです。
この編成、内容ならお酒が飲めるライブハウスみたいなところが良かったような。

歌われた楽曲はちゃんと知ってる曲、聞いたことあるけど何の曲か思い出せない曲、知らない曲と3分の1ずつぐらいだったかな。
期待していた”Thoroughly Modern Millie”や”Forget about the Boy”や”Blow, Gabriel, Blow”や”On My Way”や”I Know It’s Today”(コレはないと思ってましたがw)がなかったのは残念。
ラストは”Anything Goes”で、やっぱりお客さんも一番盛り上がっていた。

けれど個人的に1番良かったのは”It All Fades Away”です。
これはThe Bridges of Madison County(マディソン郡の橋)のナンバーなんですが、曲紹介の時に兄が出演していたと話していてビックリ!
え?2年前に見てるんですけど、お兄さんってまさかあのイケメン???
うちに帰ってから調べるとケリー・オハラの夫役の方でした。
最初に入ってくるヴォーカルがお兄さんのHunter Fosterです。

Bridges of Madison Countyから1曲ってケリー・オハラとは全然タイプが違うよね?と思っていたら、お相手の方のナンバーでした。

この曲はよく歌っているのか、NY POPSとの動画がありました。
いわゆる盗撮動画なので音もイマイチで伝わりにくいでしょうが、盛り上がりの部分の歌い上げはバックがオケじゃなくても揺さぶられました。

 

下は原曲バージョン(サットンのお兄さんではありません)ですが、男性のナンバーであってもパワフルに歌い上げる姿には圧倒的な存在感がある。
だけど、舞台での彼女にはコンサートで見せてくれたそれを遥かに上回る魅力があるのです。

BWで見たVioletは事前にあらすじを読んでいても自分の英語力ではツラかったのですが、それでもグイグイ引き込まれるパワーがあった。
YouTubeを探してもサットン版のサントラがなかったのですが、クライマックスの教会のシーン(リンク先でいうと26曲目の”In the Chapel”辺りから)での神父との絡み、さらにその後の父親とのシーンには鬼気迫るものがありました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00KCAU0W6/ref=dm_cd_album_lnk

(プライム会員なら無料で聞けるみたいなんで、ぜひ聞いてみてください)

結果として、彼女は”シンガー”じゃなくて”アクター”なんだ!ということを強く感じるコンサートでした。
歌はめちゃくちゃうまいんだけれども、彼女の才能はコンサート以上に舞台の上で輝きを放つ。
他のお客さんにも、その片鱗は見えたんじゃないかな?
曲にもよるけど明らかに入り込んでいる時がありました。
あと、目力というか眼差しにパワーを感じます。
そこも”アクター”だなーって。

コンサートで感動した人には、ぜひとも舞台上でも彼女を見て欲しい!
Sweet Charity見たいんだけどなぁ…春までやってくれないかな?

 - Musical, The Bridges of Madison County, Violet