空をとぶピーターパン

      2016/04/16

次回公演のポスターが掠奪された七人の花嫁(オリヴィエ賞でパフォーマンスしていた作品)だったこともあってミュージカルだと思い込んでいましたが、実はストレートプレイ(でもBGMは生演奏)のピーターパンでした。
ファミリー賞の部門でオリヴィエ賞にノミネートされています。

このトレーラーからも分かるように、ピーターパン役は黒人でウェンディ役はアジア系です。
さらにちょっと現代風にアレンジくわえられています。
ストレートプレイは私の英語力ではミュージカル以上に辛い上に、開演前にビールを飲んじゃって眠気との戦いもあったので、内容の理解はかなり怪しいことをお断りしておきます。
(普段は観劇前には飲まないのですが、流石にこの劇場では飲んじゃいましたw)

時は第一次世界大戦、野戦病院に負傷した兵士が担ぎ込まれてきます。
ここが微妙なのですが、その兵士が持っていた(おそらくは自分で書いたんじゃないかな?)本がピーターパンなのです。
その本を読み始める看護婦が次第に物語に引きこまれていき…彼女がウェンディ、兵士がピーターパンに変わり物語が始まります。

最初と最後の部分以外はピーターパンです。
いや劇が始まってしばらくは、えっ!ピーターパンじゃないの?とびっくりしましたよw

とにかくフライングがすごかったです。
はじめて見たので、他のピーターパンのフライングがどういう仕組なのか分かりませんが、Finding Neverlandやその原作映画で見る限りはロープを人間が引っ張っているので、少なくとも初期の頃はそうやっていたのでしょう。

peterpan04

ちょっとわかりにくいですが、写真の右側に鉄塔のようなものが写っています。
ピーターパンの腰についたロープの先にはもう1人別の人間が繋がれていて、その人がこの鉄塔を上下に移動することでピーターパンがフライングするわけです。
(ロープは中央上部のパイプを跨ぎ2人をつないでいます)
ピーターパンが地上にいる時には重り役の人は鉄塔の上部にいます。
で、ピーターパンがステージ上を走り回り床からジャンプするときに重り役の人は鉄塔(要は梯子)を一気に下に降りるのです。
ロープを手で引っ張るのではスピード感がうまれないのはわかりますが、機械ではなくこんな方法でダイナミックなフライングを実現しているのには驚きました。
ミスが発生すると大怪我しそうですし、相当練習を重ねているんでしょうね。
さらに野外劇場ということもあって、本当に空を飛んでいるように見えたといっても過言じゃないです。

物語ですが、負傷した兵士はなくなったんだと思います。
病院も閉鎖されたのか、ウェンディだった看護婦が去るシーンで幕はおります。

https://openairtheatre.com/whats-on

今年はJesus Christ Superstarも上演されるんですね。
機会があれば、ぜひまた訪れてみたい劇場です。

 - Peter Pan, オリヴィエ賞