王様と私とケリー・オハラ

   

The King and I が2016.6.26に閉幕すると発表されました。http://www.nytimes.com/2016/06/06/theater/broadways-the-king-and-i-to-close.html?smid=tw-nytimestheater&smtyp=cur

開幕から既に1年以上経過していますし、こんなものかなとは思います。
プレビュー開始直後の2015.3.13に見ることができましたが、序曲が終わった後に船がせり出してきてオケピを覆い尽くす演出に一気に引きこまれたのを鮮明に覚えています。
といっても、今回はThe King and Iを語りたいわけじゃありません。
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さっきの記事で気になったのはこの部分。
But its weekly grosses dropped after the departure of its Tony-winning star, Kelli O’Hara, in April.

ケリーが降板してからグロスが落ち、閉幕することを決めたとのこと。
確かに直近のグロスの推移をみるとケリーの降板後にグロスが半減しているのがわかります。

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Kelli O’haraのスター効果は大きかったというわけですね。
ですが彼女の観客動員力は、この作品で6回目のノミネートにして初のトニー賞を受賞したことで、これまでより格段にアップしていると思われます。

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ケリーは王様と私に出演する前年はThe Bridges of Madison County(マディソン郡の橋)に出演していました。
この時点でトニー賞に4回ノミネートされていたわけで、ケリーの出演が売りの一つでした。
しかし、The Bridges of Madison Countyはプレビュー開始から約4ヶ月で閉幕してしまいます。
リバイバル作品賞を受賞したThe King and I と比べるのは酷でしょうが、当時のKelli O’Haraの力だけでロングランするのは難しかったわけです。

このThe Bridges of Madison Countyを見て彼女が大好きになりました。
この時も主演女優賞にノミネートされていますが、特に歌が素晴らしかった!
(その前のNice Work If You Can Get Itで初めて彼女を見たのですが、その時はさほど響かなかったのです)

とにかく、The Bridges of Madison Countyは惨敗でしたが、The King and Iでは観客動員にも大きく貢献するほどの力を得たわけです。
やっぱりトニー賞の威力って凄いんですねぇ。
(日本のミュージカル界では、ミューヲタに対してすらトニー賞による動員力はなさそうですが)

ちなみにThe Bridges of Madison County、作品自体の評価はマチマチでしたが、楽曲は本当に美しい。
その年のトニー賞では楽曲賞と編曲賞を受賞しています。
短命に終わり、トニー賞でもパフォーマンスがなかったためマイナーな作品ですが、幸いにもサントラは出ていますのでぜひ聞いてみて欲しい!
ちなみにYouTubeで全曲聴けます。(気に入ったら買ってね)

中でも好きなのがベタですが一番の見せ場のコレ。

ケリーの曲じゃないんですが、もう1曲。

興行的には明らかに失敗作なのですが、ツアーもありました。
もしかしてTuck Everlastingのツアーも期待できる?w
(1ヶ月しかBW公演できませんでしたが)

 - Musical, The Bridges of Madison County, The King and I