The Who’s Tommy

   

2024.5.22 14:00 Nederlander Theatre

1993年BW初演で今回は初めてのリバイバル上演。イギリスのロックバンドThe Whoが1969年にリリースしたアルバムTommyを舞台化した作品。WIKIによると元のアルバムが物語仕立てのロックオペラではあるが映画版や舞台版の脚本でストーリーは強化されているらしい。1975年に映画版も制作されている。(アルバム→舞台→映画だと勘違いしていたが)

この映画版を10年以上前に見ているのだが意味不明で全く良いと思わなかった。そのトラウマがあって見るかどうかはかなり悩んだのだが(枠も足りないし)、リバイバル作品賞にノミネートされてしまったので観念して見ることにしたw

だけど見ておいて正解だったね。映画がイマイチでも舞台が駄目とは限らない法則が再び発動w(これまでの実績はCarouselやOklahoma!など) 当たり前だけど映画と舞台では表現方法が全く違うわけで、実写のある意味リアル志向の映像で見ると意味不明で受け付けなかった物語も、見立てなどによる抽象的な表現が多い舞台だと全然アリと感じられる。映画を見たのが昔過ぎて大枠しか覚えていないのでストーリーはけっこう違うのかもしれないが、意味は分わからなくてもストーリー展開は案外シンプルでついていけないわけでもないし、アンサンブルによる群舞やパフォーマンスも多く前編が派手で見ごたえもある。好きなタイプの作品ではないし、また見たいとも思わないが一度体験しておく価値は十分にあった。1993年BW初演時には11部門12ノミネート、その中で演出、振付、楽曲、舞台美術、照明と5部門は受賞している。今回は作品賞のみのノミネートだが、やはり一定の評価があるものには見るべきところはあるし履修しておくべきということだね。見なかったことを公開するリストに追加されなくてよかったw

  • といいながらも2幕の後半あたりで飽きてきて少しウトウトしてしまったw
  • 少年時代のトミーとして子役が2人出演しているが、視覚と聴覚を失った聾唖者という設定のため無表情で立っているだけ。他の登場人物にされるがままという演技なのだが(心の声という体で歌は歌う)、見ていると実はめちゃくちゃ大変そうだった。さほど年齢が離れていないのに2人で段階を踏んでいるのも一幕の間一人で出続けるのは負担が大きいのかもしれないと思った。
  • トミーの少年時代は青年トミーが、青年時代になってからは少年トミーが心の声として歌うのは良い。
  • 重要な?モチーフであるピンボールがあまり目立たなかった。1FのB列だったので舞台上のピンボール台上面は見えなかったが、上に乗ったりしていたので多分ただのテーブルだと思うし、振付で一瞬ピンボールモチーフっぽいのがあった気もするがその程度で多用していた映像でも出てこなかったはず。
  • 見る前には予測不可能なレベルで好印象だったが、今後再演や日本での上演があってもよほどのことがなければもう見ないと思うw

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