Sleep No More

   

日曜の夜公演はMerrily We Roll Alongを見るつもりがチケット一般発売時に入手できず…では”Stranger Sings!” というパロディミュージカルを見てみるか!とわざわざ元ネタドラマ”Stranger Things”を1シーズンだけ予習したのにその日曜公演はキャンセルとなり…他に未見のミュージカルがなかったために(日曜ソワレは候補が少ない)どうしたものかと考えていたところ、”Sleep No More”の存在を思い出した。
この作品はミュージカルでもストレートプレイでもなく、一種の体感型アトラクションだと思う。

一応ストーリーはあるようだが出演者にはセリフもないし、物語で感動するタイプの作品ではない。シィエクスピアのマクベスがベースになっているらしいが、絶対予習したほうがいいという感じでもないように感じた。(私は予習していなかった)

ただ事前に知っていた方がいいことはある

  1. 公演時間は3時間だが1時間の物語を3回繰り返す構成になっている
  2. 最初の入場時間に合わせて入場すべき
    例えば19時公演の場合だと物語1回目の上演中、つまり19〜20時の間に入場する事になっているが、実際には購入時に選んだ時間を守らされるわけではなく、劇場到着後列に並んだ順に入場できる。だから早く入場したほうが1回目のループを長く楽しめるわけ。
  3. 動きやすい靴と服装で行くべき
    会場は地下1Fから5Fまである廃墟風のビルで、その中を上から下まで各階にある部屋も含めて縦横無尽に走り回る。歩いている人もいるけどそれだと良い場所をキープできないし、追いかけている人を見失ったりする。
  4. 上着と荷物は入場にクロークに預けられる(有料)
  5. スマホを持っていると肩にかけられるポーチに封印される
    荷物といっしょに前述のクロークに預けたほうがよいかも。
  6. 目が悪い方は眼鏡ではなくコンタクトをしていくべき
    入場者は出演者と区別しやすいように?仮面をすることを求められる。この仮面が眼鏡と干渉するのでコンタクト推奨。途中で眼鏡より上のおでこ部分に仮面をつけている人を見かけたw

Sleep No Moreには上演される物語を楽しむ他に、RPGゲームを解いていくような楽しみも含まれていて、個人的には物語以上に後者のSleep No Moreの解法を探す部分が楽しかった。NYCでは当然ミュージカル優先なので、次の機会がいつ訪れるのかは不明だが、もう一度チャレンジしたい!

この先はネタバレな感想です。

  • 本当はヒント1も知らなくていいのかもしれないが、RPGゲームのように簡単に何度もチャレンジできるものでもないし(観劇枠とチケット代的に)、この手がかりがないと最初に出会う場面が気に入らない場合にうまくリセットできずに意味不明のまま3時間が終了する可能性もありそうだから…
  • 何年か前にSleep No Moreの存在を知ったときに結構感想など読んだのだが、幸いにもいい感じに忘れていてヒントは1,2,6ぐらいしか覚えていなかった。
  • 最初は本当に訳が分からず、「なんだ?このクソゲー…」とか思いながらウロウロしてたw
  • 序盤に見つけたキャラが理解不能でつまらなかったので見切りをつけて他のキャラを探しに行ったのだがこの判断が良かった。
  • 後で知ったのだが、Sleep No Moreにはメインストーリーの他に裏ストーリーのような物があるらしく、本編には直接関係ないキャラも存在しているようだ。おそらく序盤に遭遇した看護婦らしきキャラがこっちの流れのようで、実際他のキャラについていくと二度と出会うことはなかった。
  • 裏ストーリーにもそれなりに楽しみ方があるようだが本編に関係ないのでやはり話は分かりにくいようだし、ちょっと地味な気がする。
  • その後もあちこちウロウロしていたが、そのうち「誰か一人選んでそのキャラを徹底的にマークした方が良い」と思いついた。(多分これも正解) だがルックスが良かったり面白そうなキャラは人気があってストーカーだらけw
  • そこで人気なさそうなメイドについて行くと、彼女は毒を盛る役なんだなと言うことが分かってきた。メイドの行動が一巡したあと、メインキャラらしき登場人物についていくことにしたのだが、この頃には他の観客なんか気にせずに図々しく行動した方がいいと気付いていたので、キャラが移動するときには真っ先にダッシュでついていったw
  • ちなみに廃墟内の小道具には触っても問題ない。途中疲れて椅子に座って見ていたらいつの間にか執事らしき別のキャラがやってきて椅子からどかされたw 偶然だったが、ある意味ラッキーだったというか…だからあまり邪魔しないようになどと遠慮する必要もない。登場人物の他に黒子的なスタッフもいて、本当に近づいてはいけないときには制止されるし。
  • メインキャラのストーリーはメイドと違ってなかなか派手で、黒ミサかなにかの儀式なのか羊の頭をかぶったやつが出てきたり、そのうちフラッシュが激しく点滅する中で胸をはだけた女性やおそらく全裸の男性が激しく踊り狂う場面があったりしてなかなかの衝撃だった。物語もだけどあのフラッシュの中で一箇所ではなく移動しながら複数のキャラが一心不乱に踊り狂うなんてよく事故らないなと感心した。
  • その後メインキャラが食堂らしき場所に集結し最後の晩餐らしき場面になって、キャラの一人がテーブルの上に乗ると上からロープが垂れてきて首を吊った。
  • よっしゃもう一周!と意気込んだが、どうやらそれが3周目のエンディング場面だったらしい。序盤ウロウロしているうちに1周終わっていたのだろうw
  • 最後に大きな気付きというかヒントだけど、おそらくビルの上層階はサブキャラの裏ストーリー、地下1Fから3Fまででメインストリーが繰り広げられるのだと思われる。
  • なのでメインストーリーを追いたければ、最初4F以上に誘導されたとしても下に移動しよう!(次回のための覚書)

 - Musical