Cabaret at the Kit Kat Club

      2024/06/06

2024.5.25 20:00 August Wilson Theatre

2021年WE再演版のBWトランスファー。劇場を劇中のKit Kat Clubとして改装し、開演前の入場段階から演出された一種のイマーシブシアターになっている。WEに続いてEddie RedmayneがMC役として出演しており、その人気のためかチケットは高額でTKTSにも出ていない。Seat Geekにてチケットを購入すると、「開演1時間前にオープンするからKit Kat Clubを隅々まで楽しみたいなら早く来てね」みたいなメールが届いた。

劇場に到着すると、入口から既に改装してあってドアを入るとわざわざ劇場の裏側まで通路を進みスマホのカメラにシールを貼られ(会場内は撮影禁止)、ショットグラスのアルコールを1杯もらい、ようやく劇場内へ!このあたりの流れはミュージカルではないが、Sleep No Moreによく似ている(お酒はないが)
会場内へ入るとホワイエ的なスペースで、すでにアンサンブルキャストと一部バンドメンバーによるパフォーマンスが始まっていて、バーで購入したドリンクを片手に楽しむことができる。さらに客席内へ進むと中央の円形舞台を囲むように客席前後に配置されていて、左右の2F部分にバンドのスペースがある。1F席前方の数列は円形テーブルまで設置してあり完全にキャバレー仕様だ。注文を取る劇場スタッフまでいる。その後ろのゾーンも半円状にテーブルと座席が配置されている。(私はこのゾーンにいたがかなりの人がドリンクを飲みながら観劇していた)こういった仕様のためか土曜夜公演だからか、通常の公演に比べると観客のドレスアップ度はかなり高いように感じ、Tシャツの私はちょっと場違い感を感じたりしたw

写真は公式サイトから借用

という風に雰囲気を高め、いよいよ開演なのだが始まってしまうとお芝居自体は案外普通の印象だ。囲み舞台なのでセットらしいものなく、ちょっとした小道具を利用するのと、中央の盆が周り上下する程度。過去に何度か囲み舞台の演目を見ているからか、演出に驚かされることはなかったように思う。

開演前から2幕途中までは明るくコミカルに進行するが、2幕後半ナチスの台頭とともに雰囲気はがらりと変わる。ここでMCをはじめとするKit Kat Clubの面々の衣装がスーツに変わるのもお祭りのバカ騒ぎはもう終わったということを示しているのだろう。重い雰囲気のまま舞台は終わるのだが、カテコでのバンドの演奏も、それに続くEXITナンバーもなく、観客より早いのではというぐらいのタイミングでバンドメンバーは撤収して、開演前のサービス精神とは正反対の演出が印象に残った。

  • ナチスのユダヤ人への迫害がテーマに含まれているのが、今は少し複雑に感じられる。
  • Daniel RadcliffeのMerrily We Roll Alongで$50ぐらいケチった結果$300のパーシャルビューという苦い経験をしたのでw今回は$330でかなりの良席をとったが、2F席でもよかった気がする。もっとも最後列端の$180とかしかなかったのでそちらにすればまた見切れで悶々としたかもしれないが…
  • キャバレーはもろぼしMCとのりかサリーの日本版を見たことがあるが、これがMCがローラースケートで駆け回るという唖然とする演出だったので、リベンジを果たせたのは良かったw サリーのラストナンバーとかちゃんと歌えてたのだろうか?(ローラースケートしか記憶にないw)
  • Eddie RedmayneのMCがウリなんだろうが、アラン・カミング(映像でしか見たことないが)ほどドンピシャの雰囲気は感じられなかったような…
  • サリー役のGayle Rankinもおおむね良かったんだけど、ちょっと声質が好みじゃいというか…
  • 隣に座っていたお姉さんが凄いおしゃれに決めてグッズのトートバッグも持っていたので、ガチのエディファンじゃんじゃないかと思うw 歓声も凄かった。

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