2人のスター

      2016/04/09

これを書きながら考えていたのですが…

1幕最後の部分、新しい芝居を書こうとするも色々あって落ち込んでいるジェームス。
その前にフック船長が現れ、「くだらねぇことでうだうだ言ってんじゃねーよ!腰抜け」とカツを入れます。
このシーンでのフック船長はジェームスが持つ闇が生み出した化身です。
で、フック船長によるナンバー”Live by the Hook”
その次がトニー賞でのパフォーマンス”Stronger” 、これはジェームスの決意表明の歌で、このナンバーで1幕は終了です。
自身の内面と向き合い腹をくくる、こういう流れって普通は1曲の中に収めるもんじゃないですか?

上の動画は取材陣に公開されたリハーサルの映像ですが、2曲まとめて披露されています。
この公開方法をから見てもここは一つのシーンと解釈すべきで、であれば1曲になっているのが本来の姿のような気がします。
では一体なぜ2曲に分かれているのか?

マシュー・モリソンとケルシー・グラマーがどっちも大物だからじゃないの?

集客力のある大物2人を起用した結果、ケルシー・グラマーがマシュー・モリソンの引き立て役になるような構成のナンバーではなく、ケルシー・グラマーにも独立した見せ場が必要になったのです。
でも、この2人はBW公演からの起用でトライアウトの時は違う役者だったはず…
いろいろと調べてみると、この推測はあながち間違いじゃないと思える痕跡が見つかりました。

Finding Neverland は難産だったのか、Wikiによると2011年の時点でカリフォルニアで試演を予定するもコレは実現せず。
その後、2012、2014年と2度も試演を行っています。
この2012、2014、2015BWと公演を重ねる中でかなりの変更が加えらているようです。
特に2012と2014以降では演出家、脚本家、作曲家と制作チームが一新されているので、おそらく全くの別物になっていると思われます。

WikiのMusical numbersの部分です。
2012の時点では1幕ラストの曲の表記が”Stronger” / “Live By the Hook” となっているじゃないですか!
少なくとも完全に独立したナンバーじゃなかったことは間違いないようです。
それが2014にはそれぞれ独立したナンバーになっている。
ここでプロデューサー件フック船長の比重を大きくしたということです。
役の重要度が上がったので起用される役者の格も上がったのか、大物(≒客寄せパンダ)を増やすために役の重要度を上げたのかは分かりません。
ですが舞台を見た印象や先の動画の事を考えると、複数のビッグネームを起用する事ができるような構造にしたという妄想は捨てがたい。

この仮定が正しいとすると、ここを1曲にまとめるとすっきりするんじゃない?というWE公演に向けての提言(エラそうw)はまず実現しないだろうな。

 - Finding Neverland, Musical